社長令嬢 屈服凌辱

裏切りと拉致


男はてらてらと塗り光るペニスを握り、ゆっくりと扱きあげながら、レミの前に立つ。
男の顔に浮かぶいやらしい笑み。
二人の男がレミの両腕を掴み、さらに二人の男が油断なく目を光らせている。
絶体絶命だった。
叫んでも無駄、抵抗しても無駄、かと言って泣き出す気にもなれない。
レミは精一杯のプライドを振り絞り、男を睨みつける。
先ほどまで情けなく悶えていた肥満男の顔は、今では元の不敵な表情に戻っていた。
レミの視線を平然と受け止める。

まだ、なんらかの可能性はあるかもしれない。
左右の男たちも、それほど強く腕を掴んでいるわけではない。
振りほどくことは可能だ。隙を突き、男二人を一瞬で昏倒させれば、勝ち目はある。
うまく立ち回れば、残りのも倒せるだろう。皆武器も持たず裸なのだ。
そして、最後の肥満男は・・・打たれ強そうではあるが、動きは鈍いだろう。相手をせず逃げてしまえばいい。
しかし、今はまだ事を起こす段階ではない。男たちがもっと隙を見せてからだ。

なぜ・・・こんなことになってしまったのか・・・
レミの脳裏を、数十分前の光景がよぎった。



振袖を身に着け、友人たちと初詣に出向く。
皆、艶やかな姿だが、その中でもレミは際立っていた。
振袖だけを見ても、友人たちよりもランクが上だ。
気の強そうな目、自信あり気に引き締められた口元が、高貴な印象を強めていた。
一目見ただけで、『特別な少女』ということがわかる。

高宮レミは、女子大生を思わせる大人びた風貌と物腰だった。しかし、実際は高校二年生だ。
文武両道に秀で、校内でも注目を集めている。
家は代々続く地元の有力企業。レミの父の代になり、飲食、IT等様々な分野に手を拡げ、ますます成長していた。
名実ともに『お嬢様』だ。
学園では、むしろ女王と呼んだ方がいいのかもしれない。
友人たちも皆良家の子女であり、中にはレミに匹敵する家柄の娘もいた。しかし、美貌、能力、そしてカリスマ性でレミに勝る者はいなかった。

そんな彼女たちの集団は、初詣の場においても目立っている。
だが、近づき難い雰囲気も放っており、声をかけようとする男はいなかった。


一通り回ったところでレミに電話が入った。
家政婦の鈴本陽子からだった。
駅のそばで待っているので、帰りに寄ってくれという。
初詣はお開きとなり、駅で友人たちと別れ、レミは待ち合わせ場所に向かった。

路地の暗がりに一人の女が立っていた。
正月だというのに地味な服に身を包み、表情は自信なさげ。
化粧もほとんどしていない。
家政婦の陽子だ。
大通りから離れたさびれた路地という環境が、妙に似合っている。
レミの目には磨けば光る素材だと映った。肌は綺麗だし、姿勢を直せばグラビアモデル並みのスタイルとなる。
素質だけ見れば、自分の取り巻き連中よりも遥かに上だろう。

だが、その性格は・・・レミからすると『負け犬』だった。
自分を磨こうとしない、高みを目指さないというのは、レミにとって生きることを放棄するに等しい。
年は30手前・・・28だ。
それまでの人生で何かあったのかもしれない。
ひたすら、目立たないことだけを心掛けて生きているように見える。
陽子という名前とは正反対の性格だった。

陽子は一年ほど前に家政婦として雇われ、以後黙々と働いている。
必要事項の伝達以外で会話したこともなかった。


陽子のそばには薄汚れた白いバンが止まっていた。
その車で来たのかとも思ったが、陽子が車を所有しているとか運転するとかいう話は聞いたことがない。
もちろん、レミの家にもそんな車はなかった。
レミは、妙な違和感をおぼえながらも、そこにバンが止まっているのは偶然なのだろうと思い、陽子に近づいた。

「陽子さん、あなたが私に用があるとは珍しいですね。何かあったのですか?」
「・・・はい・・・。お嬢様にしか相談できないことなんです・・・。実は・・・」
陽子は目を伏せて話す。
そして、ふいにレミの背後を指さした。
「お嬢様、あそこをご覧いただけますか?」
「えっ?」
レミは振り向き、陽子が指し示す方向を眺めた。
薄暗い路地の向こう、昼の光が照り付ける賑やかな一角だ。
目を凝らしても、別段珍しいものはない。
「どこですか?」
と、レミが聞いたとき・・・・
突然バンのドアが開く音がした。
振り向こうと思った刹那、後ろから羽交い絞めにされる。
「な、何を・・・? んぐっ!」
口元を塞がれる。
そして、一気にバンの中に引きずり込まれた。


二人の男に左右から腕を掴まれ、後ろからも抱きかかえられている。
身動きが取れない。
目を動かし周囲を確認する。
床にマットレスが敷いてあるだけで、他には何もない。
バンの隅には、視線を逸らして座っている陽子。
そして作業着を着て頭にストッキングをかぶった男。
左右の男も同じ格好だ。
そして背後には、異様な体臭を放つ男。悪臭とは少し違い・・・そう、『男臭い』のだ。
男の手は口と体に回され、上体をしっかりと抱きとめている。
その感触から、かなりの肥満男だということが伝わってきた。

一人の男がバンのドアを閉めると、すぐにエンジンがかかり、走り始めた。
と、肥満男の手が離された。
まだ二人の男に腕を掴まれているため、暴れることはできなかったが・・・声なら出せる。
「助けてっ! 誰かっ!」
レミは大声で叫んだ。
助けを求める、悲鳴を上げるというのは、レミのプライドからするとやりたくない行為ではあったが、今はそれどころではない。
様々な習い事を経験していたおかげで、声量も肺活量も人一倍あった。よく通る声でレミは叫び続ける。

「ククク・・・無駄だぜ、お嬢様・・・」
肥満男はそう言いながら、黒い布を取り出し、レミに目隠しして頭の後ろで縛った。
「この車はな、見た目は地味なバンだが・・・いろいろな仕掛けがしてあるんだよ・・・。防音もバッチリ、ここにいる全員で騒いでも、気付かれないぜ・・・」

『拉致』だ。手際の良さ、そして陽子を抱き込んでいることから察するに、衝動的なものではなく、用意周到に計画されたものだろう。
「よ、陽子さんっ! どういうことなの!?」
レミは陽子を問い詰める。
「お嬢様・・・酷いことはされませんから・・・どうかお静かに・・・」
「誘拐なの? あなたも協力しているの?」
「・・・誘拐というわけでは・・・ありません・・・・。今日中に帰してもらえると思います・・・。荒っぽいことはされないと思いますから、どうかお静かに・・・」

「ククク、俺もな、お嬢様に恨みはないんだ。だが・・・他の人たちがな・・・。どうも、お嬢様のお父上に、物申したいことがあるそうだぜ? その交渉役に、お嬢様と俺が選ばれたってわけだ」
肥満男が喋る。声がこもってないので、この男はストッキングを被っていないのだろう。
他の3人・・・いや運転手を含めた4人が何事かを計画し、陽子を仲間に引き入れ、肥満男を雇ったのだろうか。
覆面男たちからは、どことなく自信のなさや怯えといったものが感じられる。

「こんなことをして・・・ただで済むと思っているの? パパは警察にも顔が効くのよ? それに・・・パパに言いたいことがあるなら、面と向かって言いなさい。こんな卑怯な手を使わず・・・」
「勇ましいねぇ。まぁ、なんだ。そのお父様が『卑怯な手』が得意だからこそ、こっちの覆面おぢさんたちも卑怯な手で対抗することにしたらしいぜ? でもな、お父様の卑怯な手は沢山の人に迷惑をかけるが、覆面おぢさんたちが迷惑をかけるのは一人だけなんだ。そのために、俺に仕事が回ってきたってわけさ」
レミはこの短い会話から、この男が一筋縄ではいかないだろうことを悟った。
地元のトップ企業の娘という立場上、レミは様々な『一流』の者と対面したことがある。
名士やセレブ、大学教授・・・各分野でのトップだ。それだけでなく、裏社会の者とも会った。
下卑た言葉遣いや素人を従えた襲撃から察するに、この肥満男の知力・後ろ盾自体は、大したことないように思える。
レミの知る『一流』と比べれば、さまざまな面で小者と言ってもいいだろう。
だが・・・男が醸し出す不敵な自信と余裕は、何か別種の危険さを匂わせていた。


レミは込み上げてくる不安に負けまいと、頭を働かせる。
車がどこに向かっているかを探りたいものの、目は見えない。
防音のせいで、外部の音も聞こえない。
ただ、減速や停止が減っていることから、郊外に向かっているように思われた。

「その目隠しもな、本当は必要ないんだ。アジトがバレたって構わないしな。だが、見えない方が雰囲気出るだろ? 不安になってこないか? ククク・・・」
男は、レミの心を見透かすかのように言った。
「必要ないなら・・・目隠しを外してください・・・」
「でもなぁ、外したら外したで、そっちの・・・陽子サンが気まずい思いをするんだよ。ククク・・・雇い主の娘さんを罠に嵌めたってことだからなぁ。ほら、今も申し訳なさそうに目を逸らしてるぜ?」
「陽子さん! どうして・・・・こんなことを・・・。父に・・・いえ、わたしに恨みでもあるのですか?」
「・・・恨みなんて・・・ありません・・・」
陽子は震える声で言った。
「では、なぜ・・・」
「いやいや、無いことも無いらしいぜ? お嬢様のパパはな、どうも家政婦に手を付けるのが趣味だそうで・・・ククク・・・」
「パ、パパがそんなことするわけ・・・」
「まぁ、そんな話はどうでもいい。・・・・着いたぜ・・・」


レミは左右から腕を掴まれ、引きずられるようにして歩く。
足音の響きからすると、床はコンクリートのようだ。
何度か曲がりながら進んでいく。
階段は上っていない。結構な広さがあるようだ。
工場か、工事中の施設ではないかとレミは思った。
口を塞がれていないことから察するに、叫んだところで外部に声は届かないのだろう。

ドアを開く音が聴こえ・・・草履を脱ぐように言われた。
言われた通りにし、一歩足を進めると、足裏が絨毯のような感触をとらえる。
ドアの中は暖房が効いていた。


さらに進んだところで、レミは躓いた。
左右の男が支えているため倒れることは無かったが、足元は妙な感触で体が安定しない。
どうやら、マットレスに上がったようだ。

「よし、目隠し取ってやりな」
視界が明るくなる。
目の前には、にやにやと嗤う肥満男が立っていた。
年の頃は、40〜50だろうか。
額は後退し、頭頂部も薄くなっている。
癖毛は整えられておらず、無造作に撫でつけられていた。

肉に埋もれた細い目。その視線は鋭い。
上向き気味の鼻と、厚ぼったい唇。
頬と顎にはたっぷりと肉が付き、だらしなく弛んでいた。

くたびれたグレーのスラックスに、作業着のような防寒ジャンパー。
肥満男はジャンパーを脱ぎ、無造作に投げ捨てる。
その下には、よれよれのワイシャツ。肉でぱんぱんに張り詰めている。

肥満男の後ろには、隠れるようにして立つ陽子。
そして、2人の覆面男。1人は運転手なのだろう。レミを押さえている二人を合わせると、覆面男は全部で4人。
護身術を習っているとはいえ、何の策もなく4人を相手にするのは危険だった。

部屋は広かった。20畳はあるだろうか。
部屋の隅に合皮のソファ、パソコンの乗った机、壁には巨大な液晶テレビ。それ以外に家具らしきものはない。
しかし・・・無数のビデオカメラが設置してある。
壁に取り付けてあるもの、三脚に乗っているもの・・・それら全てが、レミのほうを向いている。
そして足元には、ダブルベッドサイズのマットレス。純白のシーツで包まれている。
レミの頬を、冷や汗が伝った。


と、肥満男の後ろに隠れるようにして立っていた陽子が、前に出る。
そして、男の足元に跪き・・・ベルトに手をかけた。
かちゃかちゃと音がした後、ズボンが床に落ちた。
陽子が男の後ろに回ると、男のブリーフ姿が露わになる。
白いブリーフは、男の腰を覆い、ぴっちりと張り付いていた。
陽子の手が腰にかかり・・・ブリーフをずり下していく。
色白の下腹部。その下から、異様にどす黒いものが現れた。
レミは思わず顔を背けるが、男の一人が頭を掴み、前を向かせる。

「どうした、男の裸を見るのは初めてか? 男のあしらいも上手いと聞いてるが・・」
「・・・・き、汚いものを・・・見せないで・・・」
視線を逸らせても、肥満男の股間は視界の端に入る。
色白の肌に、どす黒い股間。体毛は薄そうに見えるのに、太ももあたりには密生している。
「さすがお嬢様、いい度胸だ。おい、お前たちも脱いでいいぞ」
2人の男が服を脱ぎ、取り押さえ役を代わってもう二人が脱ぐ。
全裸だが、頭にかぶったストッキングはそのままだった。

そして・・・陽子まで脱ぎ始めた。
洒落っ気のない服を脱ぎ捨てると、その下から、驚くほどボリュームのある体が現れる。
乳房はG・・・いやHカップを超えているだろう。
尻と太腿も、たっぷりと肉が乗っている。
それなのに、腰はきゅっと締まっていた。
色白の肌は張りもいい。
少し化粧するだけでグラビアアイドルとして通用しそうだ。
普段は猫背気味だが、服を脱いだ今、背筋をすっと伸ばし美しく立っている。
陰気な表情も、憂いを帯びた悩まし気な表情に見える。

下半身は、薄手の黒ストッキングとガーターベルトが飾っていた。
普段の陽子からは想像できない下着だった。
パンティは、穿いていない。
そして驚くことに、股間に茂みはなかった。
剃っているのか、生えないのか・・・ぷっくりと膨れた恥丘に、縦スジが走っている。
陽子は皆の視線を感じたのか、乳房と淫部を手で覆った。

「さて・・・と。ま、これからのことは、言わなくても・・・・わかるよな?」
肥満男はにやにやと嗤いながら、ワイシャツを脱ぐ。
白い・・・肉塊。
体中の肉が、重力に引かれて弛んでいる。
相撲取りの体とは違い、力強さはない。
下にいくに従って広がる体型。
100キロ・・・いや120キロは超えているはずだ。
身長は170に満たないだろう。
だが、横幅のせいで、かなりの巨漢に見える。
暖房は適温といったところなのに、全身に汗が滲み照り光っていた。

醜い姿と漂ってくる男臭に、レミの喉を熱いものが込み上げる。
必死に抑え込み、なんとかこの窮地を脱しようと頭を働かせる。

「あ、あなた・・・・一体、何者なの・・・?」
なんとか会話の糸口を掴もうとする。
「おっと、自己紹介がまだだったか。俺のことは『鬼豚』と呼んでくれ」
「おに・・・ぶた・・・?」
悪口ともとれる滑稽な名を、自ら名乗る。
「さすがに本名じゃないぜ。子供のころ付けられた綽名さ。でも、似合ってるだろ? 昔は嫌だったが、今は気にいってるんだ」
男・・・鬼豚は不敵に笑う。
「な、何が・・・目的なの・・・?」
「ククク、そりゃ、わかるだろ?」
そう言って、横にいる陽子の腕を掴み引き寄せる。
「あっ・・・」
陽子はバランスを崩し、男にもたれかかった。
鬼豚はおもむろに陽子の唇を奪う。

むちゅ・・・ぬちゅる・・・ねりゅねりゅ・・・むちゅるぅぅぅ〜〜〜・・・・

陽子は逃げようとせず・・・横から肥満体に抱きつく。
「よ・・・ようこ・・・さん・・・?」
ねちっこい『オトナのキス』が繰り広げられる。
嫌がっている素振りはない。
それどころか・・・鬼豚が顔を引くと、自分から唇を求めて押し迫る。

「むちゅる・・・ぷはぁ・・・・。俺はな・・・レミお嬢様と遊んでくれってって依頼を受けたんだ。セレブの優等生は疲れるだろ? 息抜きだよ。だから・・・陽子も手伝ってくれたのさ」
鬼豚は陽子を横から抱くようにし、腋から手を差し入れ、乳房の重さを確かめるようにたぷたぷと揺らす。
そして、下から鷲掴みにし、こね回す。
「あっ・・・鬼豚・・・さま・・・・あぁん・・・」
艶っぽい喘ぎ。
たっぷりとした乳房は、丸々と太った指で嬲られ、いやらしく変形する。
陽子は鬼豚の体にしなだれかかり、荒い吐息を漏らす。
「くふふ・・・・息抜きのお遊びから、恋愛に発展することもあるらしいぜ? オトナの恋愛に・・・な」
そう言って、再び熱いキスを交わす。
重なった口の隙間から、時折絡み合う舌が見える。
粘つく水音が響き、泡交じりの唾液が溢れる。

「むちゅ・・・ぷはぁ・・・陽子・・・準備を・・・頼むぜ・・・」
「・・・はい・・・」
陽子は名残惜しそうに鬼豚の体を撫で、背後にしゃがみ込んだ。
鬼豚は足を肩幅より少し広めに開き、膝を外側に向ける。

鬼豚の背後で陽子がもぞもぞと動く。
「あぁ・・・鬼豚様の・・・おしりの孔・・・おいしそう・・・」
陽子が呟き・・・

「むおっ!? お、お、おぉぉ・・・」
鬼豚の顔から不敵な笑みが消え、泣き顔のように歪んだ。

むちゅ、くちゅ、ぢゅるるる・・・ちゅぱっ!

下品な音が鳴り響く。
「むほぉぉ・・・・さ、最初は、周りからだ・・・あひぃ! や、優しく・・・な・・・ぬふぅ〜〜・・・」
鬼豚の、突然の変貌。
射すくめるような視線と威圧感は消えたが・・・より大きい恐怖が、レミの背筋を冷たくしていった。

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